株式会社ビオネスト

介護医療

日本初!?『介護×お笑い×オンライン』コロナ禍の介護現場に「笑い」を届ける次世代介護プロジェクト

2020.10.01

コロナ禍の介護施設に「オンライン」で「笑い」を届ける!松竹芸能と次世代介護施設のカタチを描け

 

 

-そもそもの発端は?

ビオネストグループから松竹芸能に送られた1通のメール。それが「全ての始まり」でした。

そのメールには「介護施設のご高齢者と従事者をもっと笑顔にしたい。お笑いで笑顔を創るプロフェッショナルである松竹芸能の力を貸して欲しい」という熱い想いが込められていました。後日、その想いに共感してくれた松竹芸能の職員複数名が実際にビオネストグループの本部まで来てくださり、そこから『介護×お笑い』の新企画がスタートしました。

高齢者とそのご家族は「笑って、楽しく過ごしたい!」と望んでいること、今の介護現場には「お笑いの力が必要です!」ということを、お笑い芸能の分野に発信することができたことは本当に良かったと思います。

そして、2020年1月に開催された「高齢者向けお笑いレク ※レクはレクリエーションの略称」、コロナ禍の6月にオンライン実施した「バーチャルデイサービス」、7月に実施した「訪問“お笑い”看護」など日本初の新企画が誕生しました。

 

 

-「高齢者向けお笑いレク」とは何ですか?

2020年1月にシニアハウス笑楽石津店で開催された、「笑いのプロフェッショナルが、介護施設に本気で笑いを取りにいったらどうなるのか?」という『介護×笑い』に取り組んだ新企画です。この日ゲストとして笑いを届けに来てくれたのは、松竹芸能社所属のお笑い漫才コンビ「オーケイ」の岡山祐児(おかやまゆうじ)さんです。

この企画では、岡山さんと介護職員の西尾との即興漫才、岡山さんも加わった棒体操や漢字クイズを行いました。そこには、今までの介護現場には無かった「皆で創る笑いのエンターテイメント空間」がありました。岡山さんのトーク力と西尾のプロ顔負けの堂々とした合いの手によって、まるで元からコンビを組んでいたかのような面白い漫才を見る事が出来ました。

棒体操と漢字クイズも普段職員がやっている内容にプロの芸人の「ツッコミ」が加わり、とても良い刺激になりました。また、テレビでは味わえない「ライブ」でのエンターテイメントに、デイルームの中が笑いと幸せで満たされていました。

この時、地域のケアマネージャー達10数名も見学に来てくれていて、地域を巻き込んだ新しい介護サービスに期待感と可能性を感じることができました。

今後も、こういった現場を明るくする企画をどんどん取り入れていって、介護業界のイメージ改革を進めていきたいと思います。無事このトライアルイベントを大成功させることができて、本当に良かったです。

 

 

-コロナ禍の到来によって介護の現場はどうなりましたか?

1月に開催された「お笑いレクリエーション」が大成功して、介護業界を活性化させるための新しいエネルギー源を見つけられたと思っていました。しかしその矢先、新型コロナウィルスの感染拡大により、介護施設でも3密を避け、感染対策を徹底し、高齢者と従業員の命を守るための措置を取ることが最優先となりました。

1月に大成功を収めた「高齢者向けお笑いレク」も次の開催が見送られてしまい、さらに、コロナ禍の影響によって多くの介護現場から”明るさ”が薄れつつあったのです。

感染拡大の恐怖と不安で日本中がひっ迫した状況の中でも、高齢者一人一人の命と生活を守るために介護サービスは継続していかなければなりません。そこには、言葉にならない苦労と、大きな責任がありました。

施設に暮らす高齢者や私たち職員側も、密を避けなるべく自宅で過ごすというコロナ禍の新しい生活様式に戸惑いつつ、それでも何とかやってきました。そんな中、松竹芸能職員の方からビオネストグループに電話がありました。「このような時だからこそ、何か笑顔になれることがしたい。今だからこそ、一緒に何かやりませんか?」と連絡が来ました。

その連絡から数回のオンライン会議を経て実現したのが『介護×お笑い×オンライン』という次世代介護サービスです。

 

 

-コロナ禍の今、お笑い×オンラインに取り組んでみてどうでしたか?

2020年6月、ビオネストグループの介護施設14か所をオンラインで繋ぎ、総勢300名のご高齢者をバーチャル空間に集めて「バーチャル寄席」を開催しました。デイサービス(通所介護)をバーチャルでつないだため、ビオネストグループではこれを「バーチャルデイ(サービス)」と呼んでます。

「14か所300人という、通常リアルで考えたらまずできないような規模のイベントを、介護福祉業界でもできる!しかも、オンラインで感染リスクを最小化して!」という実績が証明できたことは本当に素晴らしいことだと思います。

この第一回目のオンラインお笑いレクは、「落語」をテーマに笑顔を届ける企画となりました。

松竹芸能社所属の落語家「森乃石松(もりのいしまつ)」さんをゲストに招き、参加した高齢者300人がみな「笑いと笑顔」でいっぱいになりました。森乃石松さんの小噺はとても分かりやすく、オチの後には大きな笑いと拍手が巻き起こっていました。実際にオンライン寄席に参加した施設利用者の岡本様も、「外に出られない中で、ゲラゲラ笑えてストレス発散できた」と言って満足してくれました。

コロナ禍で日本中が自粛ムード一色だったあの時、蔓延するネガティブな気持ちを吹き飛ばして、沢山の介護施設に笑いと希望を取り戻させてくれたと思います。そして、コロナウィルス感染防止のために孤立していった介護施設同士が、ふたたび横の糸で繋がることができたのは非常に大きい変化でした。

 

 

-高齢者宅看護と笑いを届ける!「訪問“お笑い”看護」とは何ですか?

6月に開催したオンラインお笑いレクの大成功に手応えを感じた私たちは、松竹芸能職員さんと次の企画を検討していました。

「もっと何かできないか?どうせやるなら日本初のことをしてみたい!」という双方の「強い思い」から、7月に第2回目のお笑いオンライン企画が開催されました。それは、介護職員が高齢者一人一人の自宅にiPadやパソコンを持ちこみ、外出自粛中でもみんなでお笑いレクに参加できるという前代未聞の訪問看護サービスです。

今回の企画は「松竹芸能社とコラボして、コロナ自粛中の高齢者宅とデイサービスに”笑い”を届ける」という趣旨の元

第1部:1月開催のお笑いレクにゲストでお迎えした漫才師の岡山さんと、自宅で過ごす高齢者がオンラインで会話をしながら「お笑いコミュニケーションを」取る。

第2部:松竹芸能社で保管されている劇場の漫才動画をオンラインで鑑賞する。

第3部:岡山さんと漫才の感想を語りながら、オンラインじゃんけんゲームをする。

という3部構成になっていて、若干の映像・音声トラブルもありましたが、それすらも笑いに変えられるようなオンラインライブならではの一体感を創ることが出来ました。さすがプロのお笑い芸人さんです。沢山のカメラに映る一人一人のサービス利用者さんと、距離感を感じさせない温かくて楽しいコミュニケーションを取ってくれました。

漫才動画もとても好評で、しかも漫才を見た後にお笑い芸人さんと直接感想を語り合えるというのは他ではできない体験ですので、とても貴重な経験をさせていただくことができました。ゲラゲラと笑いながら脳の体操ができる岡山さんとのオンラインじゃんけんゲームも、参加者や職員みんなで一体になって楽しむことができました。

緊急事態宣言が解除された今でも、コロナ禍の自粛ムードが抜けきれず、施設に住む高齢者やデイサービス利用者にとってストレスを感じやすい生活が続いています。今回のようなプロジェクトを恒常サービスにすることができれば、高齢者とそのご家族が求めている「笑って、楽しく過ごしたい!」という想いに、また一歩近づけるのではないかと思っています。

松竹芸能の職員さんとお笑い芸人の方達には、介護現場に再び活力を与えていただいたこと本当に感謝しています。

またこの取り組みのお陰で、「介護現場にはオンラインサービスの導入は難しい」という固定概念が完全に崩れたのではないでしょうか。知恵を絞ればできないことは無いんだと、介護業界はまだまだ良くなっていけるんだと、心から思える一日でした。

 

 

-このプロジェクトの今後のビジョンや展望はありますか?

コロナウィルス拡大の第2波第3波の警戒や、ワクチン開発の安全性など、まだまだコロナ禍の不安は続いていくかもしれません。ですが、こういったネガティブモードが蔓延している時こそ、介護の現場においても「笑い」を求めることが大切なのだと思います。

実際に、デイサービスでオンラインお笑いレクに参加した利用者の方達からも、「デイサービスに行くのが楽しくなった」とのお言葉を頂いています。この取り組みは、私たちが目指している「介護業界のイメージ革命」に向けた大きな一歩になったのではないかと感じています。

また、松竹芸能社から報道関係者へ、今回のビオネストグループとのタイアップ企画についてプレスリリースを行っていただきました。そのプレスリリースは、松竹芸能社の「公式サイト」にも掲載されています。

さらに、9月19日に発行された読売新聞にも、今回取り組んだバーチャルデイサービスの模様が掲載されまして、この勢いに乗せて第3回・第4回と発展させていければと考えています。

また、仕事を求めている若手芸人さんにも積極的に参加してもらえるようになれば、介護福祉業界に「新たな雇用」と「笑い」という2つの軸で価値を生むことができます。具体的には、送迎の際のわずかな時間でも笑いを取る「お笑い送迎サービス」や、配膳の瞬間に笑いを取る「配膳インスピレーション笑い」、お笑い芸人さんにプロデュースしてもらう「高齢者向けお笑い体操」などを構想中です。

さらに、介護業界とお笑いが本格的に結び付けば、それが呼び水となって、地域の方達と介護施設との交流の場が増えていくはずです。高齢化が進むこれからの社会において介護業界は、お笑いなどの他業種ともっと積極的に連携を取りながら地域との交流を深めていくべきだと思います。

『介護×笑い×オンライン』という取り組みは、ビオネストと松竹芸能社の、双方の未来に新しい可能性を見出すことができるものだと確信しています。