1. 概要
―この3つの“強い想い”から、私たちの挑戦は始まりました。
様々な他業界の企業との「異業種連携」の実績を積み重ね…ついに「介護業界の“日本代表の1社”」としてオランダ企業とのコラボレーションが実現しました。
2025年6月、2025年大阪・関西万博のテーマウィーク『健康とウェルビーイング』に連動し、オランダからライフサイエンスやスポーツ・バイタリティー分野の専門家・イノベーターが視察団(以下、オランダ視察団)として来日されました。
高齢化が進むオランダは、高齢化先進国である日本の取り組みに非常に高い関心をお持ちです。そこで、大阪市経済戦略局・在大阪オランダ王国総領事館(以下、オランダ総領事館)主催でオランダ視察団をメイン受講者とした「オランダ×日本 介護イノベーション共創ワークショップ」が日本最大規模の常設福祉機器展示場「ATCエイジレスセンター」にて開催されました。大阪市経済戦略局、オランダ総領事館、そしてビオネストグループの「多組織協働」による「国際交流型ワークショップ」です。
この記事では、単なる国際交流ではない、日本の介護の未来を本気で考え、進化させるための私たちの取り組みをご紹介します。
「産学連携から始まった小さな一歩」が、いかにして行政を動かし、国境を越えるプロジェクトへと発展したのか。そして、介護現場で生まれた感動の瞬間とは。
ご家族のために質の高いサービスを探している方、介護・福祉の仕事に新しい可能性を求める方へ、私たちの情熱と挑戦の物語をお届けします。
2. 社会課題を解決へ導く「共創」の力 – 私たちが介護イノベーションに挑む理由
なぜ、これほどまでに「介護イノベーション」にこだわるのか。
その原点は、ヨーロッパで生まれた「リビング・ラボ」という考え方にあります。これは、企業が一方的に商品やサービスを開発するのではなく、実際にサービスを利用する市民や多様な人々を巻き込み、その声を元に、共に新しい価値を創り上げていくアプローチです。
この考え方に「着想」を得て、2021年に「介護イノベーション共創ワークショップ」は産声を上げました。プロトタイプは、関西大学商学部との「産学連携ゼミ」としてスタートしました。学生たちが介護業界・介護事業・介護現場の理解を深め、ビジネスアイデアを考える。そして、実際に介護現場での半日ボランティアを通じてリアルに触れ、斬新なビジネスアイデアを生み出す挑戦でした。
学生たちの真摯な取り組みが、最終発表会にゲスト参加された大阪産業局のコーディネーターの心を動かし、翌2022年には大阪市経済戦略局・大阪産業局主催のワークショップへと発展。
業界の垣根を越えた様々な企業のリーダーたちが、私たちの運営する介護施設を「実証フィールド」として活用し、介護現場のご高齢者や現場で働くプロの介護スタッフの“生の声”や“想い”をヒントに、次々と新しいビジネスアイデアの仮説を検証していきました。
特定の社会課題にフォーカスし、自治体と現場を持つ介護事業者がここまで密に連携する事業共創プログラムは、全国でも非常にユニークな取り組みであり、私たちの「誇り」です。
また、ワークショップ卒業企業5社が、大阪・関西万博“大阪ヘルスケアパビリオン”に出展成功したことも、非常に嬉しい成果です。
3. “言葉の壁”を越えた感動の輪 – 日本の介護現場で生まれた、奇跡の一体感
さて、話を戻して「オランダ×日本 介護イノベーション共創ワークショップ」。
その初日(2025年6月25日水曜日)は、ビオネストグループから派遣された講師兼ファシリテーターによる「介護イノベーション共創ワークショップの特別版」として実施されました。オランダ視察団と大阪市経済戦略局・大阪産業局主催のワークショップ卒業企業6社が国際交流。ワークショップは「オランダと日本の比較」から導入し、日本の介護業界、介護事業、介護現場を理解し、イノベーションを共創するためのフレームワークが提供されました。
今回のプロジェクトのハイライトは、2日目(2025年6月27日 金曜日)に行われたオランダ視察団による介護施設見学会でした。見学会のフィールドは、万博会場近くにある「デイサービス笑楽コスモスクエア」。
デイサービスを訪れた視察団からは、「どのような高齢者が利用されているのか?」「どういったサービスを受けることができるのか?」「どのような機能訓練をされるのか?」と次々と質問が飛び交い、日本の介護サービスに対する関心の高さが伺えました。
圧巻だったのは、レクリエーション見学後の「国際交流会」です。「私たちと歌を一緒に歌いませんか?」というオランダ人リーダーの問いかけをきっかけに、あるご利用者が「『上を向いて歩こう』をみんなで歌いたい!」と提案。次の瞬間、国も、言語も、世代も異なる全員が、手拍子をしながら坂本九さんの名曲を大合唱。国の壁、言葉の壁を越えて、心が一つになった感動的な光景が広がりました。
さらに、別のオランダ人リーダーが持参した「手を繋いで、触れ合うと音を奏でるテクノロジーを使ったレクリエーショングッズ」が登場。参加者全員が手と手を取り合って輪になると、温かいメロディーが空間を満たしました。その光景は、まさにテクノロジーと人の温もりが融合した、新たなコミュニケーションが生まれた瞬間でした。
介護施設見学会終了後にはオランダ視察団の方々から「日本の介護サービスの質の高さ、プロの介護スタッフのサポート力の高さ、そして、ご利用者のポジティブな雰囲気に感動した」と最大級の賛辞をいただき、参加されたご利用者様からも「本当に楽しかった!」「またオランダの方に来て欲しい!」という嬉しいお言葉をいただきました。
4. 未来の介護を共に創る – 日蘭リーダーたちのアイデアと次世代への誓い
介護施設での感動的な交流の後、舞台は「介護ビジネスアイデア発表会」へ。オランダ視察団の参加者9名が、ワークショップや日本の介護現場で得たインスピレーションを元に、ビジネスアイデアやビジョンをプレゼンテーションしました。
それに対し、ゲストコメンテーターとして参加した当社のシニアマネージャー・エリアマネージャー・管理者が、日々の実感や経験に基づいたコメントを伝え、ともに同じ課題解決に向けて思考するという、まさに「共創」の場となりました。
会を締めくくったのは、シークレットゲストとしてご参加いただいた「オランダ王国総領事 マーク・カウパース氏」のスピーチです。マーク氏は、2025年日本国際博覧会オランダ陳列区域政府代表でもあります。
「超高齢社会という共通の社会課題を持つ日本とオランダが手を取り合い、課題を解決していく姿は素晴らしい。今の社会を次の世代にどう繋いでいくのか、私たちの世代の責任は大きい。そして、次の世代も共に考えて解決に導こう。」という力強いメッセージは、参加者全員の胸に深く刻まれました。この言葉は、私たちの取り組みが単なる一企業の活動ではなく、国境を越えて次世代のために未来を創るという、大きな社会的意義を持つことを改めて示してくれました。
5. 記事のまとめ
ビオネストグループが目指すのは、単に質の高い介護サービスを提供することだけではありません。業界の常識にとらわれず、大学、行政、異業種、そして世界と手を取り合いながら、介護の未来そのものを創造していくことです。
今回のオランダ視察団との国際交流ワークショップは、その挑戦のほんの一例に過ぎません。現場で生まれる感動を大切にしながら、社会全体の課題解決に繋がるイノベーションを本気で起こそうとしています。
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